「壬生義士伝」 [ストリーミング]
内容(「Oricon」データベースより)
浅田次郎原作の「壬生義士伝」を映画化。世は幕末、武士でありながら一番大切な、大義名分・権力・名誉を捨て、故郷に残した愛する家族の為に見事なまで純粋に生きた男、新撰組隊士・吉村貫一郎の話。愛する者のために涙を切り、人を斬る姿に本当の強さとは何かを教えてくれる作品。
2003年の作品とあっては、
今更何を語ることがあろうか。
家族を愛し、
義を重んじ、
最後まで武士として生きた男の、
幕末を駆け抜けた物語。
貧困のために脱藩し、
新選組に入り、
そこで守銭奴と罵られながらも、
家族を守るために人を斬り、
金のためでありながらも、
最後まで義を重んじた男の一生は、
余りにも哀しくつらく苦しいものだが、
それは美しい魂の生きた生涯でもあった。
このところ軽妙な演技で魅了する中井貴一であるが、
「壬生義士伝の中井貴一こそ」と友人に勧められた。
もう何も言うことはない。
愛するが故に別れを選び、
愛する人のために人を斬る。
その人生を選んだ男の苦しみも悦びも、
総てが集約された演技に圧倒される。
監督が予定されていた相米慎二から、
滝田洋二郎監督に変更になったとのことだが、
それがむしろ良かったと思える。
こう言う時代を経てきた日本で、
こんな日本になってしまって、
先人に申し訳ないと思ってしまった。
命をかけて日本の行く末を争い、
日本の未来を考えに考えた人たちに、
土下座したい今のていたらくに更に泣けてきた。
2021-05-08 11:31
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