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「町山智浩のアメリカスーパーヒーロー映画 徹底解剖」 [本]


町山智浩のアメリカスーパーヒーロー映画 徹底解剖

町山智浩のアメリカスーパーヒーロー映画 徹底解剖

  • 作者: 町山 智浩
  • 出版社/メーカー: イースト・プレス
  • 発売日: 2023/05/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


スーパーヒーロー映画は、商業主義の子供だましと言われ、たしかにそういう映画もありますが、
ライアン・レイノルズやジェームズ・ガンやデスティン・ダニエル・クレットンやパティ・ジェンキンスのような映画作家たちが、
自分個人の問題に引きつけて、そこから世界の現実をえぐります。
そして、その映画を観た人々は人生のなかで選択に迷った時にこう思うでしょう。
ヒーローだったら、どっちを選ぶ?

昭和38年生まれなので、
TVアニメ版「鉄腕アトム」と同い年である。
然るに特撮やロボットアニメやヒーローものと一緒に育った。
未だに庵野監督の「シン」シリーズを追ってしまうのも、
原体験が忘れられないからなのだろう。

そんな私が今更にしてマーベルのどっぷりはまった。
そもそもバットマンは面白いと思っていたし、
スーパーマンなども何となく見ていた。
TVドラマのハルクも大好きだった。
「なんとなく」だけどアメコミのヒーローは認識していた。
ただ日本に入ってきていた順番などもあるのだろうけれど、
DCの方が自分の中では大きな存在だった。
サム・ライミが「スパイダーマン」を監督した時に、
ちょっとマーベルにふれたけれど、
当時は「子供のもの」という認識の方が強くて、
あまり真剣には観ていなかった。

ターニングポイントは「アイアンマン」だろう。
ロバート・ダウニー・Jrが好きだったので、
何となく観たのだが、
うつ病真っ盛りの頃だったのか記憶がないw。 
まぁいずれにしても始まりはその程度だったのだが、
気が付いた時にはかなりの本数が制作されていて、
もう今更追いつけないとあきらめたw。 

それがなんでマーベルにはまったかと言えば、
「アベンジャーズ/エンドゲーム」が公開される前、 
世間が異常な盛り上がりを見せていたので、
それに乗り遅れたくなくてw、 
とりあえずの知識としてアベンジャーズシリーズを観たからだ。
その前に「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を観て、
「なんか他のとは全然違うけどめちゃくちゃ面白い」とは思っていた。
私の知識の中に「ヒーロー軍団」というのが存在せず、
マーベルの中で「アベンジャーズ」みたいなことが起こっていること、
そのこと自体が認識を新たにさせられたきっかけともいえる。

その後マーベルを全作見直し、
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーvol.3」きっかけに、
再度見直し中w。

そんなわけで、
今はアメコミヒーローたちの奥深さに夢中。
そこにこの本だからw。

なるほどなぁ、と唸ることしきり。
だって普通に観ていたら気が付かないことって多い。
派手なアクションやCGが多いだけに、
せっかくのストーリーや設定の妙に気づかず、
ただただ映像を楽しむだけで終わることもあって当然。
町山さんならではの着眼点と、
家族や仲間たちとの確執やアメリカだからこその背景、
特に人種、宗教、政治にかかわることは、
普通に日本で暮らしていたら気づかないことも多いから、
この徹底解剖はかなり腹の底に堪える重さがある。
「世の中そう単純じゃないよ」
「スーパーヒーローだからって子供だましじゃないよ」
まぁとっくの昔にそういう時代は終わっていたのだが。

私が未だに一番好きなのは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」なのだが、
愉快で軽妙洒脱だった1作目から、
「vol.2」を観たときの大号泣は忘れられない。
実の父親の横暴と傍若無人ぶりに対して、
育ての父親の自らを犠牲にしても息子を救う愛情。
まさかマーベル映画で大号泣するなんて予想もしていなかったし、
そこの部分の解説も秀逸。
何よりジェームズ・ガン監督論が最高すぎる。
これからのDCを背負って立つ彼の背景、
だからこそのこの選択。

いやぁ参った。
マーベルもDCも追いかけ続ける気持ちが強くなりすぎているw。


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