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「自民党の統一教会汚染 追跡3000日」 [電子書籍]


自民党の統一教会汚染 追跡3000日

自民党の統一教会汚染 追跡3000日

  • 作者: 鈴木エイト
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2022/09/26
  • メディア: Kindle版



〈事件の10か月前、この宗教団体のフロント機関が主催するオンライン集会に予め撮影したビデオメッセージでリモート登壇した安倍は基調演説の中で、教団の最高権力者への賛辞を述べていた。全世界へ配信された安倍の基調演説を見た山上は犯行を決意。この“動機”は山上の思い込みなのか、それとも一定以上の確度をもって裏付けられるものなのか。その検証は第2次安倍政権発足後、9年間、3000日以上にわたって自民党とこの宗教団体の関係性を追ってきた私だけがなし得るものだった。日本の憲政史上最も長い期間、内閣総理大臣を務めた安倍が殺害されるに至った道程を記す。〉(プロローグより)

あの日のことはよく覚えている。
忙しい6月を過ぎて、
まだ期日のある仕事は抱えているが、
それでも少し余裕があった仕事の時間、
11時半ごろスマホに速報が表示された。
「安倍元首相倒れる」
確か第一報はそんな内容だった。
病気?怪我?
まだ情報はそれ以上はいらない。
そのうちお昼休みになって情報が変わってきた。
参院選の応援演説中に襲われた?
銃撃された?
昼休みが終わるころには、
首周りに鮮血が見える安倍元首相の写真も見られた。
その後「心肺停止状態」の報道があり、
「ああ、最後に看取る人が行くまで延命しているのだな」
つまり本当はなくなっているのだということを知った。
もちろん元首相が街頭で簡単に銃撃されるなど論外な出来事だ。
人がたくさん集まっていただけに多くの写真がSNSにも上がった。
驚いたのはSPや奈良県警の警護の様子だ。
TVや映画で見るSPは文字通り人間の盾であり、
銃声がしたらまずはマルタイを伏せさせて自分がその上に覆いかぶさる。
ところが実際の映像では全くそんなことをしていない。
「こんな警護で許されるのか?それともわざとなのか?」
おまけに犯人はすぐに確保されたが、
手製の銃で銃撃しているという何とも予想もしない状況。
すわ「こいつはオズワルドなのか?」と思う。

しかしその後明らかになった背景によって、
なんと久しぶりに「統一教会」の名前を聴くこととなる。

その昔統一教会は複数の芸能人を含む合同結婚式でワイドショーをにぎわせた。
教祖が指名した者同士が結婚をする。
恋愛の自由も結婚の自由もそこにはない。
大して興味もなかったので特にそれ以上の興味はなかった。
その後仕事の後輩が昔統一教会に片足を突っ込んでいたことを知る。
その時彼の口から統一教会の勧誘から、
完全に信仰の虜にしてはめる手口を知る。
それでもその彼が入信せずに足ぬけしたきっかけは、
「自由恋愛、結婚禁止」というところがどうしても理解できなかったからだという。
まだ正常な判断力が残っていたことに感謝するしかない。

で、それから30年近くなるので、
実はその間統一教会の名前はすっかり忘れていた。
まさか「世界統一連合」などというふざけた名前に改称していたなど知る由もない。
だから山上容疑者の動機として「統一教会」の名前が出たときに驚愕した。
奇妙な宗教団体だとは知っていたが、
カルトという認識もなく、
まさか信者から献金を巻き上げていたなんて知らなかった。
その後報道で明らかになる団体の姿、
併せて調べていくと岸信介がこの団体を日本に招き入れ、
私邸の一部を使わせていたという真実に行き当たる。
あの安倍が父親よりも信奉する祖父が、である、
そこで自分なりに腑に落ちてしまったが、
実際はそんなことではない。

きっかけは下野したことだった。
民主党政権となった時から、
安倍は集票、自動部隊として統一教会に接近する。
向こうからすれば「しめしめ」である。
メディアには鈴木エイト氏の名前が出てきて、
彼がただ一人30年追い続けた旧統一教会の姿が白日の下にさらされる。
多くの自民党議員が彼らの支援を受けて選挙を戦った。
その数はあまりにも多くて簡単には把握できない。

というところで本書の登場である。
旧統一教会の歴史から教祖文鮮明の言葉、
いかにして自民党は彼らと抜き差しならぬ関係になったのか。
文科省が決して許さないとしていた名称変更の裏側は?
今もその関係を自らの口から明らかにしない議員たちの、
旧統一教会とのかかわり方。

もう本当に恐ろしい限り。
クズのような政治家たちに好きなようにされ、
この国の政治が腐っているのはわかっていたが、
まさかかつて韓国を支配していた日本に対して、
恨みつらみを蓄積させて、
それがゆえに日本人からの多額の献金を当たり前とし、
まさにカルトとしてこの国の中枢に食い込もうとしているその実態、
それを知ってか知らずか受け入れる政治家たち、
そのあまりの醜悪さに胸が悪くなる。

今まさに宗教2世が話題になっていて、
親が信奉する宗教によって不幸になる子供たちの声が上がっている。
基本的に宗教というものは、
心の安寧のためにあるものと思っていたが、
それはもはやただの理想らしい。
アメリカにおけるキリスト教福音派も同様で、
とにかく自分たちの教義を通すために政治に食い込み、
政権の行方を左右しようとする。
狂信的な宗教の悲劇、末路は様々だが、
政治に守られればその心配も軽減する。
だとしたらこれから先、
自民党と旧統一教会はどうなるのか? 
 
教団内での養子あっせん問題も行政指導文書どまり。
気が付いたらこの国の中枢は・・・。

なんてことにならないことだけは祈っている。

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