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「リトル・エッラ」 [映画]



STORY
人と仲良くするのが苦手なエッラが、
唯一仲良くできるのは、おじさんで“永遠の親友”であるトミーだけ。
両親が休暇で出かけている間、トミーと過ごすのを楽しみにしていたエッラだったが、
オランダからトミーの恋人スティーブがやってきて、夢の1週間は悪夢へと変わる。
親友を取り戻したいエッラは転校生オットーの力を借りて
スティーブを追い出すための作戦に出るのだが…

「友とは人生の庭に咲く花」
なんと素晴らしい言葉だろう。
「友達なんて要らない。 
 叔父さんのトミーがいれば充分」
でも実はそうじゃない。
トミーにはトミーの人生があるし、
エッラにはエッラの正調がある。
でも互いの縁で広がって行く友は人生の花。
私はこの10年くらいで、
ラジオと言う媒体を通じて、
多くのオトナの知り合い、友達ができた。
もともと余り人付き合いの良い方ではない、
1人で行動するのが当たり前でそれがデフォルトの私、
まさかこの年齢になってから、
こんなに沢山の人たちと知り合うことになるとは夢にも思わなかった。

原題は「ミニ・ズラタン」。
ズラタン・イブラヒモヴィッチと言うスウェーデンのサッカー選手にちなんで、
サッカー好きのエッラをトミーが呼ぶ愛称。
まぁこれは「リトル・エッラ」で正解。
私も全然わからなかったものw。

とにかくこの手の映画は、
子役の演技力と可愛さにつきるのだが、
今回はなぜ「トミーと仲が良いのか」という点において、
トミーがゲイであること、
この部分がかなり大きな要素だった気がした。
彼は美容師、それもかなりの大物。
その彼の彼氏はオランダ人。
いくら理解がある北欧とは言え、
やはりそれなりに生きにくいこともあっただろう。
だから彼は優しくて思いやり深くて、
エッラの頼みにも無碍に断ることはしない。
それが純粋な子どものような心なのかと言えば、
決してそんなことはないだろうと思うのだ。
もしそうだとしたら、
いくら才能があるとは良いながらも、
美容師としてショーが開けるほど成功するはずもない。
オトナとして清濁併せ呑むことも知っていてなお、
エッラの純粋な気持ちに応えたいと思う優しさを持つ。
そしてだからこそ「友は人生の花」といえるのだろう。
本当の友は人生の花のようなものなのだと。

こういう映画を観ていると、
本当に多幸感で一杯になって、
世の中の全てを許せる気になってしまう。
そのくらいにエッラは可愛いし、
トミーはチャーミングで愉快で頼もしい。
ゴールデンウィークのさなか、
こんな楽しい映画で、
自分の大好きな場所で、
大好きなスープセットを食べながら、
時間を過ごせることの幸せを噛みしめる、
そんな映画だった。

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