「新聞記者」 [WOWOW]
【ストーリー】
東都新聞記者・吉岡(シム・ウンギョン)のもとに、大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届いた。
日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、ある思いを秘めて日本の新聞社で働いている彼女は、真相を究明すべく調査をはじめる。
一方、内閣情報調査室官僚・杉原(松坂桃李)は葛藤していた。「国民に尽くす」という信念とは裏腹に、与えられた任務は現政権に不都合なニュースのコントロール。
愛する妻の出産が迫ったある日彼は、久々に尊敬する昔の上司・神崎と再会するのだが、その数日後、神崎はビルの屋上から身を投げてしまう。
真実に迫ろうともがく若き新聞記者。「闇」の存在に気付き、選択を迫られるエリート官僚二人の人生が交差するとき、衝撃の事実が明らかになる!
「この国の民主主義は形だけで良いんだ。」
古いシネコンで、
無理矢理都合をつけて観に行った。
普段行っている映画館と違って、
椅子も小さくて座りにくい、
映像も不鮮明、
スロープも急でみにくい。
それでも食い入るように見入って、
身体中が冷たくなって映画館をあとにした。
そしてその頃比較的親しかったある人に、
わずかながら抱いていた疑いが核心になり、
その人を真っ直ぐに信じられなくなるきっかけになった。
今思えばものすごい転機になった映画だった。
この映画を最初に観たときは、
全く韓国映画に興味もなくて、
シム・ウンギョンのことも知らなかった。
それから1年余り。
随分と自分の興味もものの見方も変わってしまった。
その、ある人との関係性も。
あの時はまさかこの映画が、
日本アカデミー賞を席巻するなんて予想もしなかった。
あの読売テレビ系列のお膝元で。
そして世界中がこんな状況になることも予想しなかった。
世界は動いている。
この映画もまたいつかクラシックになる。
「こんなバカな時代もあったのか」
そういわれるじだいになって欲しい。
それにはあとどのくらい国民の命が失われるのか、
血税が国民とは無縁のところで使われるのか。
それは遠くない未来に終わると信じたい。
2020-07-28 00:00
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