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「トガニ 幼き瞳の告発」 [Amazon Prime Video]




トガニ 幼き瞳の告発(字幕版)

トガニ 幼き瞳の告発(字幕版)

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2023/11/08
  • メディア: Prime Video


ある地方の聴覚障害者学校に職を得た新任教師イノは、赴任初日から学校の雰囲気がどこかおかしいことに気づく。校長からは当然のごとく寄付金を要求され、生徒の一人は職員室で厳しい体罰を受けているが、教師は誰もが素知らぬ顔だ。

あと少しで配信終了、
かつ非常に評価が高いので、
久しぶりにシリアスな映画も良かろうと。

ジジィの双子って気色悪いw。
でも大竹さんも今はジジィの双子かw。 
この気色悪さが余計にすごく不気味さを煽る。
そしてコン・ユってこんな感じの役が多いなぁ。
善人で悪気はなくても煮え切らなくて、
家族に恵まれないというか、
家族が不遇というか。

それにしても、
毎度韓国の実話ベースの話には驚かされる。
こうした「嵐の山荘」敵な環境で起こる、
子どもの虐待事件というのは、
いつの時代もどこの国でもあるのだけれど、
ろうあの子どもを対象にするというのは、
余りにも卑怯だし余りにも残酷。

韓国ってあからさまな男性社会で、
家父長制で今も女の子は不幸な境遇なんだけど、
このストーリーでも、
コン・ユ演じる主人公の母親が強烈。
在日の話も含めて、
対外的に男性を建ててはいるけれど、
実は女性が強くて働き者で、
家庭と社会を底辺から支えている。

この物語は、
余りにも金の力と名誉の力で、
全く無力で餌食になった子供たちを苦しめる。
最後は金の力で示談に持ち込む加害者側。
裁判の過程は余りにも辛く苦しい。
見ているこっちまでも胸をかきむしりたくなる。
そして思わず子供たちに声援を送る。
「負けるな。大人の汚い力に屈するな。」
薄汚い幼児への性虐待を許すな!と。

日本でもいろいろあった。

主人公が見つめる、
裁判所に掲げられた「自由、平等、正義」の言葉が重い。
だけどそれを実行するには、
どこの国の司法も決して健全とは言えない。
常に権力に忖度し腐敗は続く。

そして弱きものの復讐は・・・。 
 
これは重い。
重すぎて余りに陰惨すぎる。
いつも物憂げで憂鬱そうなコン・ユの横顔が、
なお一層哀しみを誘う。
薄汚い金と権力で勝ち取った判決など、
何の意味があろうか。

今日本の自民党で起こっていることも、
サッサと論点をすり替えられて、
自分達の都合の良いように物語を書き換えている。
権力者は物語を書き換える。
底に弱者の声と証言はうち捨てられる。

この爽快感のなさが実話だ。

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