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「なぜ君は総理大臣になれないのか」 [ストリーミング]



「ただ社会を良くしたい」立志、希望、挫折・・・愚直な政治家の17年。
2019年の国会で不正会計疑惑を質す姿が注目を集めた政治家・小川淳也を17年にわたり追いかけたドキュメンタリー。
監督は映画では「シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録」「園子温という生きもの」、テレビでは「情熱大陸」「ザ・ノンフィクション」など、数多くのドキュメンタリーを手がけてきた大島新。小川を見続けた大島新監督の目に映ったのは、日本政治の希望か絶望か。
小川を通して日本の未来を問いかけていく。
<誠実さを笑うか泣くか いまの日本が浮かび上がる>

最後の問いかけが厳しかった。
17年間小川淳也議員を追ってきて、
その答えを大島新監督は知っている。
そしてそれに答える歯切れの悪さは、
現実と理想の乖離を物語っている。

この映画を観ることになったのは、
「大竹まことゴールデンラジオ」のゲストに大島新監督が出演し、
映画のネット上映とその後のトークショーがあると聞いたから。
こうしたドキュメンタリー映画の多くは大手で配給はされない。
殆どがミニシアターでしか観られない。
だから家で観られるのはとても良い機会だし、
そこにトークショー(それもスシロー出演だ!)とあっては、
絶対に観ることが必要だと私の中でアラームが鳴った。

結果、ラストで泣いた。
真摯で愚直に政治家として勤めようとする男の、
現実と理想の乖離を踏まえた発言に泣いた。
そしてこれが日本の実状かと泣いた。
小池百合子に振り回されて、
前原という男を裏切れなかった結果、
こういうことにならざるを得なかった男の真実に、
その真面目さに泣くことしかできなかった。

今の日本の政治を牛耳っているのは政治屋だ。
政治を家業としている世襲の政治屋。
政治家ではない。
だから機能不全を起こすし、
自分達の身を守るために国民を犠牲にする。
それでも多くの国民が選挙に行かない。
有名で顔をよく知っている人間なら裏切らないとでも思うのか、
そういう選択肢を選んでしまう。
それが国民側のリテラシーだから仕方がない。

今この時期だからこそ、
大島新監督はこの映画を観て欲しいと思っていると思う。
だからできる限りこの映画を知って欲しいし、
観られる人は観て欲しいと思う。
本当の意味での政治家とはどういうものか。
我々が今考えるべきはなんなのか。
今のこの時期だからこそ、
次のリーダーを迎えるべき時だからこそ、
知らなければいけないし考えるべきである。

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